どうも、チャパログです。
ドラゴンクエストが40周年を迎えた。
「おめでとう!」と喜びたいのに、わしはなぜか少し寂しくなった。
思い出したのは、MSXの前に集まっていた兄と姉、そして小さかったわしの姿じゃ。
兄がシドーを倒した瞬間、三人で叫び、抱き合って喜んだ。けれど、そのあとゲームは壊されてしまった。
あれから長い時間が過ぎた。ゲームは新しくなり、わしも大人になった。それでも、あの日の光景は今も忘れられない。
この記事では、MSX版『ドラゴンクエストII』から始まったわしの思い出と、40周年を迎えて嬉しさと寂しさが一緒にこみ上げてきた理由を紹介する。
結論|壊れたゲームより、壊れなかった思い出が残っている
| わしのドラクエの記憶 | 今も心に残っていること |
|---|---|
| 原点 | MSXで兄が遊んでいた『ドラゴンクエストII』 |
| 忘れられない場面 | ロンダルキアの祠を目前にした全滅 |
| 一番嬉しかった瞬間 | 兄・姉と三人でシドー撃破を喜んだこと |
| 悲しかった出来事 | 父にゲームを壊されたこと |
| ゲーム以外の思い出 | ノートの小説と兄のプログラミング |
| 40周年に感じたこと | ドラクエと一緒に、自分たちの時間も流れていた |
目次
- わしのドラクエはMSX版『ドラクエII』から始まった
- ロンダルキアの祠まで、あと一歩だった
- シドーを倒して兄・姉と三人で叫んだ
- ゲームは壊れた。でも三人の勝利は消えなかった
- ノートの中でも冒険は続いていた
- HD-2D版をクリアして分かった、戻れない時間
- ドラクエ40周年が少し寂しい理由
1.わしのドラクエはMSX版『ドラクエII』から始まった
わしが初めて出会ったドラクエは、ファミコン版ではなかった。
周りの友達はマリオやファミコンで遊んでいた。
でも、うちにあったのはキーボードの付いた不思議な機械だった。
MSXというパソコンじゃ。
そこで兄が遊んでいたのが『ドラゴンクエストII』だった。
当時のわしは『ドラゴンクエストI』の存在も知らなかったし、ファミコン版があることも知らなかった。
ただ、兄が画面に向かって冒険している姿を見て、ものすごく面白そうだと思った。
わしはまだ小さく、自分でまともにクリアできる年齢ではなかった。
だから、兄がキーボードを操作する横で、ずっと画面を見ていた。
今考えると、これが面白い。
わしのドラクエは、自分で主人公を動かすところから始まったわけではない。
兄の冒険を隣で見ているだけなのに、わしも一緒に旅をしていたんじゃ。
ゲームを遊ぶ人と、それを見る人。
今なら別々に考えるかもしれないが、あの頃のわしには区別なんてなかった。
画面の中で起こることは、全部自分の冒険でもあった。
2.ロンダルキアの祠まで、あと一歩だった
今でも鮮明に覚えている場面がある。
兄がロンダルキアを抜けたときじゃ。

もうパーティーはボロボロだった。
それでも、あと少し進めば祠に着く。
「行ける!」
わしもそう思った。
その祠を目前にして、全滅した。
兄は本気で落ち込んでいた。
もう少しだったのに。
目の前まで来ていたのに。
でも、兄はやめなかった。
何度も挑戦し、再びロンダルキアを進んでいった。
そして、どこで知ったのか、「はかいの剣」と「はやぶさの剣」を使った裏技まで持ち出してきた。
当時のわしには、そんな裏技の名前なんて分からない。
大人になって『ドラゴンクエストI&II』を遊んでから、「ああ、あれが『はかぶさの剣』って呼ばれるやつか!」と気づいたくらいじゃ。
兄は何度も挑戦した。
わしは、その姿を横で見続けた。
そして、ついにハーゴンを倒した。

「やった! これで終わりや!」
そう思った。
でも、終わらなかった。
シドーが出てきたんじゃ。
3.シドーを倒して兄・姉と三人で叫んだ
ハーゴンを倒したあとに、まだ敵がいる。
そんなことは知らなかった。

「まだおるんか!?」
長い冒険の最後に、さらに強敵が待っていた。
気づけば、後ろには姉もいた。
兄がキーボードを握っている。
わしと姉は、その横で画面を見ている。
三人とも、画面に釘付けだった。
そして――。

勝った。
シドーを倒した。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」
三人で叫んだ。
抱き合って喜んだ。
今思えば、ゲームのボスを倒しただけで大げさだったのかもしれない。
でも、あのときは本当に嬉しかった。
まるで自分たちが世界を救ったような気持ちになっていた。
考えてみれば、キーボードを操作していたのは兄だけじゃ。
わしと姉は横で見ていただけ。
でも、そんなことは関係なかった。
ロンダルキアで全滅したときも、ハーゴンを倒したときも、シドーが出てきたときも、わしらは一緒に驚いていた。
兄が諦めずに進む姿を見て、わしらもずっと応援していた。
だからシドーを倒した瞬間は、三人の勝利だったんじゃ。
今でもあの場面を思い出すと、シドーの姿だけではなく、兄と姉が一緒にいた光景まで浮かんでくる。
わしにとって、あれはゲームのエンディング以上の思い出になっている。
4.ゲームは壊れた。でも三人の勝利は消えなかった
ただ、あの日の思い出には続きがある。
三人で大喜びしていたあと、仕事で寝ていた父が起きてきた。
ゲームの音がうるさいと怒った。
そして兄が泣いているのを見ると、ゲームのカセットを取り上げた。
そのまま床へ叩きつけた。
カセットは壊れた。
兄も泣いた。
わしも泣いた。
さっきまで三人であれだけ喜んでいたのに。
世界を救ったような気持ちになっていたのに。
兄弟で冒険していた時間が、突然終わってしまった。
あのときの悲しさも、今でも覚えている。
ただ、不思議なことがある。
あれから何十年も経った今、わしが真っ先に思い出すのは、壊されたカセットではない。
三人でシドーを倒した瞬間じゃ。
兄が諦めずに挑戦したこと。
姉が後ろで一緒に見ていたこと。
勝った瞬間、三人で抱き合ったこと。
ゲームそのものは壊されてしまった。
でも、あのとき三人で感じた嬉しさまでは壊れなかった。
あの日の勝利は、今でもわしの中に残っているんじゃ。
5.ノートの中でも冒険は続いていた
当時のわしはまだ小さく、ドラクエを一人でクリアできるほどではなかった。
それでも、ドラクエが好きだった。
好きすぎて、ノートにドラクエの小説を書いていたこともある。
ゲームを遊ぶだけでは物足りず、自分の中でも物語を続けていたんじゃ。
それから、兄が雑誌を見ながら、パソコンへ延々とプログラムを打ち込んでいたことも覚えている。
何時間やっても動かなかったゲームが、わしの指摘した一文字の間違いを直しただけで動いたこともあった。
当時は、兄が何をやっているのかよく分かっていなかった。
今考えると、あれはプログラミングだったんじゃな。
兄がゲームを遊ぶ。
わしが横で見る。
攻略を考える。
ノートに小説を書く。
兄がプログラムを打ち込むのを見る。
こうして振り返ると、わしにとってゲームは画面の中だけにあるものではなかった。
兄と一緒に考えたり、姉と喜んだり、ノートに物語を書いたりする時間まで含めて、ゲームだった。
だから今でも、ドラクエの思い出をたどるとゲーム画面だけではなく、当時の家族の姿まで一緒に出てくる。
わしが好きだったのはドラクエだけではなく、ドラクエの周りにあった時間でもあったんじゃ。
6.HD-2D版をクリアして分かった、戻れない時間
それから長い時間が経った。
わしは大人になり、『ドラゴンクエストI&II HD-2Dリメイク』をクリアした。
グラフィックは綺麗になった。
遊びやすくもなった。
子どもの頃には分からなかったことも、今なら理解できる。
そして、今遊んでもちゃんと面白かった。
でも、昔とまったく同じにはならなかった。
それはゲームの出来がどうこうという話ではない。
兄がキーボードを操作し、姉とわしが横で見ていた、あの時間がもうないからじゃ。
ロンダルキアの祠を目前にして全滅したときの空気。
シドーを倒して三人で叫んだ瞬間。
あれは、どれだけゲームが綺麗になっても、そのまま再現できるものではない。
わしは昔のドラクエを遊び直せる。
でも、昔の自分に戻れるわけではない。
少し寂しい話かもしれない。
ただ、今はそれでええと思っている。
昔の冒険を完全に再現するために、今のドラクエを遊んでいるわけではない。
大人になったわしが、今のドラクエを遊ぶ。
そして、また新しい記憶を作っていく。
昔の冒険は戻ってこない。でも、新しい冒険はまだ続けられる。
HD-2D版を遊んで、わしはそう思った。
7.ドラクエ40周年が少し寂しい理由
「ドラゴンクエスト40周年」
この言葉を見て、わしが少し寂しくなった理由が分かった気がする。
40年続いたゲームシリーズ。
それだけでも、もちろんすごい。
でも、わしにとっての40年は、ゲームの歴史だけではない。
MSXの前で兄の冒険を見ていた小さなわしがいた。
姉と一緒にシドー戦を見守っていた。
三人で叫び、抱き合って喜んだ。
悲しい出来事もあった。
それでもノートに物語を書き、ゲームの世界に夢中になっていた。
そして今は、大人になったわしがHD-2D版を遊んでいる。
ゲームが40年続いたということは、その横でわしらの時間も流れてきたということなんじゃな。
だから嬉しい。
でも、ちょっと寂しい。
これから新しいドラクエが発売されたら、わしはきっとまた遊ぶ。
昔のように兄と姉と三人で画面を囲む冒険ではないかもしれない。
それでも、新しい冒険には新しい思い出ができるはずじゃ。
そして、ドラクエを遊ぶたびに、あの日の三人の姿を思い出すこともあるんだろう。
カセットは壊れた。
でも、三人でシドーを倒した喜びは壊れなかった。
40年という時間が過ぎても、あの記憶はまだわしの中にある。
だから今でも、わしはドラクエが好きなんじゃと思う。
カセットは壊れた。でも、兄と姉と三人で世界を救ったあの日の冒険だけは、40年経っても壊れんかったんじゃああ!!

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